グローバル化が進む現代において、英語はますます必要不可欠なスキルになってきています。
それにより、「我が子をインターナショナルスクールに通わせたい」と考える保護者も多いのではないでしょうか。
日本の中でも特に国際色豊かで、インターナショナルスクールが複数存在するのが沖縄です。
子供をインターナショナルスクールに通わせるために移住する人がいるほど、沖縄は子供の英語教育に力を入れている人たちに注目されています。
とはいえ、インターナショナルスクールが多いからこそ、「どの学校を選んだら良いの?」「うちの子供に合っているのはどの学校?」といった悩みも生まれるでしょう。
そこでこの記事では、沖縄にあるおすすめのインターナショナルスクールを9校紹介します。
また、記事後半では、沖縄のインターナショナルスクールに関するよくある質問にも答えています。
この記事を読めば、沖縄にあるインターナショナルスクールの全容を理解してもらえるはずです。
沖縄のインターナショナルスクールへの入学を考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
沖縄のおすすめインターナショナルスクール9校 一覧表
沖縄のおすすめインターナショナルスクール9校を一覧表にまとめました。
スクール名 | 対象年齢 | 入学金 (2024年度) | 授業料 (2024年度) | 各種認定 | 入学審査 |
オキナワインター ナショナルスクール | 2歳~高校生 | 200,000円~ | 972,400円~ | 国際バカロレア | 書類審査/筆記試験/ 面接/グループ活動 |
オキナワクリスチャン スクールインターナショナル | 4歳~高校生 ※2025~2026学年度から Pre-Kidsクラス(4歳)を廃止予定 | 200,000円 ※2人目以降は100,000 ※2024~2025学年度の料金 | 900,000円~ ※2024~2025学年度の料金 | ASCI/WASC | 面接/筆記試験 |
ザイオン・クリスチャン アカデミー・インターナショナル | 5歳~高校生 | 55,000円 ※2022~2023学年度の料金 | 819,500円 ※2022~2023学年度の料金 | ACSI | 面接/筆記試験 |
ダヴィンチインターナショナルスクール | 3歳~大学生 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | なし | レベル判定テスト ※入学審査はなし |
ビージービースクール | 1歳6ヶ月~小学生 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 記載なし | 要問い合わせ |
ニューライフアカデミー | 2歳~高校生 | 36,300円 ※2023~2024学年度の料金 | 844,029円 ※2023~2024学年度の料金 | ACSI | 面接/筆記試験/成績審査 |
ワールド・ミッション・ クリスチャンスクール | 1歳~高校生 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ASCI | 要問い合わせ |
沖縄アミークス インターナショナルスクール | 4歳~中学生 | 250,000円※2023年度の料金 | 月額41,500円~※2023年度の料金 | 一条校 | 面接/グループ活動 ※幼稚園は面接の実 |
アメラジアンスクール イン・オキナワ | 4歳~中学生 | 要問い合わせ | 月額33,000円 | なし | 5日間のトライアル/保護者面談 ※入学審査はなし |
※国際バカロレア=世界的な教育プログラムの一種。プログラム終了後には、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)が授与される。
※ACSIおよびWASC=ASCI「国際キリスト教学校協会」とWASC「西部学校大学協会」は、国際的な評価団体を指す。
これら認定を受けているインターナショナルスクールに通うことで、国内の大学進学が可能になる。
沖縄のおすすめインターナショナルスクール9校 詳細
ここでは、沖縄のおすすめインターナショナルスクール9校それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
オキナワインターナショナルスクール
オキナワインターナショナルスクールは、「国際バカロレア」の認定校です。
幼稚部から高等部まで一貫して、国際バカロレアプログラムを中心としたグローバル教育を展開し、物事を深く探求し多角的に考える力、そして自ら行動する力を養っています。
英語を多用する一方で、日本語の4技能教育にも力を入れています。
英語と日本語を均等に伸ばせるのが、オキナワインターナショナルスクールの特徴です。
その他、沖縄特有の言語や沖縄発祥の空手など、沖縄文化の教育も取り入れています。
オキナワクリスチャンスクールインターナショナル
オキナワクリスチャンスクールインターナショナルは、1957年に設立された歴史ある学校です。
沖縄で唯一「WASC」と「ACSI」の認可を受けているため、国内外の大学へ進学可能です。
アメリカ式の学習カリキュラムを提供する中で、学力を向上させるとともに、問題解決能力や創造力を養い、キリストの教えにもとづいた親切心や敬意を身に付けることを目指します。
スポーツ活動に力を入れているのも特徴的です。
年間通してクロスカントリー・バスケットボール・陸上競技などさまざまなスポーツに取り組んでおり、沖縄にある学校やインターナショナルスクール、あるいは基地内のアメリカンスクールと対戦する機会が設けられています。
ザイオン・クリスチャン・アカデミー・インターナショナル
ザイオン・クリスチャン・アカデミー・インターナショナルは、神学教育を提供することを目的として誕生しました。
キリスト教の価値観や信念をもとに作られた教材「Abeka」の他、ACSIの教材や大手教科書出版社の教材などを複合的に使用しながら、質の高い教育を提供しています。
また、教師1人あたりの生徒数は13人と、少人数制クラスを徹底してます。
だからこそ、教師が1人ひとりを深く理解して、細かい指導にあたれるわけです。
スポーツ活動やクラブ活動も盛んなため、学業以外にもあらゆる経験ができます。
ダヴィンチインターナショナルスクール
ダヴィンチインターナショナルスクールは、幼稚園から大学まで一貫して学べる学校です。
授業では、独自に研究・開発した「ホリスティック」アプローチを採用しています。
ホリスティックアプローチでは、高水準の学習活動や人間関係の構築など学校生活を構築する7分野の活動を横断的に実施し、実社会で役立つ力を養います。
また、学年レベルをもとにそれぞれに応じた個別カリキュラムを提供している他、学校で6時間勉強に集中させる分宿題を出していないなど、児童・生徒にとってストレスフリーな環境を作り上げているのも特徴です。
ダヴィンチインターナショナルスクールでは、入試が設けられていません。
数日間のトライアルに参加する中で、数学・言語・読解・作文のレベル判定テストを受けます。
ビージービースクール
ビージービースクールは、バイリンガル教育を提供している学校です。
英語の授業はネイティブ教師、日本語の授業は日本人教師が担当し、国語・算数・理科・社会それぞれの授業を英語と日本語の両方で実施します。
英語・日本語の両言語において高いコミュニケーション能力を身に付けられるのがビージービースクールの強みです。
各種検定試験や中学受験にも力を入れており、ビージービースクールに通学するほとんどが中学受験を経て進学していきます。
中学受験を視野に入れている人は、ビージービースクールへの入学を検討してみてください。
ビージービースクールでは、オンラインにも対応しています。YouTubeではオンライン授業の一部を公開しているため、気になる人は一度見てみると良いでしょう。
ニューライフアカデミー
ニューライフアカデミーは私立のクリスチャンスクールで、日本の他、アメリカ・韓国・中国・インドなどあらゆる国の児童・生徒が通っている国際色豊かな学校です。
聖書の世界観にもとづいたBJU Press(Bob Jones University Press)の教材を用いて、体験学習や問題解決型学習などに取り組み、児童・生徒が主体的に学習できる環境を提供しています。
宗教色がやや強い一方で、国語に関しては日本の公立校と同じ教科書が使われています。
日本語教育にも力を入れて取り組んでいるのが特徴です。
別料金にはなりますが、早朝と放課後に補習を受けられる制度もあるため、学力レベルに関係なく安心して通学できるでしょう。
ワールド・ミッション・クリスチャンスクール
ワールド・ミッション・クリスチャンスクールは、社会を構築する「宗教」「家庭」「教育」「政治」「経済」「芸術」「メディア」の7領域で活躍できる人材の育成を掲げて教育を提供しています。
聖書を最重要科目としている一方で、バイリンガルを育てることにも重きを置いています。
国語と算数/数学については文部科学省認定の教科書を使用しているのが特徴です。
英語の授業はネイティブ講師によって行われますが、日本人のように英語が母語ではない児童・生徒にはバイリンガル講師がそれぞれのレベルに合わせて指導しています。
神様を礼拝する方法の1つとされる音楽の教育に注力しているのも、ワールド・ミッション・クリスチャンスクールならではの魅力です。
沖縄アミークスインターナショナルスクール
沖縄アミークスインターナショナルスクールは、2012年に開校した「沖縄科学技術大学院大学(OIST)」の周辺環境整備の一環として設立されました。
国内で数少ない一条校として認定されているインターナショナルスクールです。
自分で考え、学び、行動する力の育成に力を入れ、児童・生徒が自立することを目指しています。
英語に浸りながら学習する「イマージョン教育」を取り入れている一方で、日本の良さを知ることも大切だとし、日本語教育にも注力しているのは一条校である沖縄アミークスインターナショナルスクールならではです。
学校の敷地は約22,000坪の広さがあり、教室や多目的ホール以外にバンガロー・庭園・厩舎などの設備も整っているため、豊かな学校生活を送れます。
アメラジアンスクールイン・オキナワ
アメラジアンスクールイン・オキナワは、アメリカ人とアジア人の親を持つ「アメラジアン」の母親によって創設された学校です。
両親の国籍にかかわらず、国際児(国籍・人種・民族などが異なる親を持つ子供)の入学を受け入れています。
アメラジアンスクールイン・オキナワは一条校ではありませんが、フリースクールと同じ位置付けとなっています。
そのため、アメラジアンスクールイン・オキナワに通学することで公立学校の「出席扱い」となり、卒業時には公立学校の卒業証書を受け取れるのです。
文部科学省の学習指導要領とアメリカ国防総省教育局のカリキュラムを融合させたオリジナルのカリキュラムを実施することで、日本・アメリカ両国の文化に触れる機会や環境を提供しています。
沖縄のインターナショナルスクールについてよくある質問
ここからは、沖縄のインターナショナルスクールについてよくある質問にお答えします。
・沖縄のインターナショナルスクールにはどのような入学審査がある?
・沖縄のインターナショナルを卒業すると学歴はどうなる?
・アメリカ軍の基地内の学校には通える?
沖縄のインターナショナルは無償化の対象?
インターナショナルスクールでは、学年によって無償化の対象かどうかが変わってきます。
ここでは、「保育部・幼児部」「初等部・中等部」「高等部」に分けて見ていきましょう。
保育部・幼稚部
2019年10月に「幼児教育・保育無償化」が開始となり、認可外保育施設に分類されるインターナショナルスクールは基本的には無償化の対象となっています。
ただし、認可外保育施設の場合、都道府県などへの届出に加えて、国が定める基準を満たさなければならないため、すべてのインターナショナルスクールが対象となっているわけではありません。
この記事で紹介した中では、次の2校が「幼児教育・保育無償化」の対象です。
上記2校では、3~5歳の子供は月額3万7,000円まで、0~2歳の住民税非課税世帯の子供は月額4万2,000円まで利用料が無償化されます。
授業料が完全にタダになるわけではないため注意しましょう。
利用者側も住んでいる市町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要があることを覚えておきましょう。
初等部・中等部
現在、インターナショナルスクールの初等部および中等部に対する無償化制度や支援金制度はありません。
自己負担が原則となるため、家庭の経済状況と各学校の授業料をよく照らし合わせて学校を選びましょう。
高等部
高等部の学生は、国が定める「高等学校等就学支援金制度」を利用できる場合があります。
というのも、高等学校等就学支援金制度は国が指定したインターナショナルスクールでしか利用できないのです。
この記事で紹介した「沖縄クリスチャンスクールインターナショナル」は、文部科学省指定の学校に含まれており、高等部の第2学年~第4学年は高等学校等就学支援金制度の対象となっています。
ただし、支援金の給付には所得制限があるため、事前によく確認しておきましょう。
沖縄のインターナショナルスクールにはどのような入学審査がある?
沖縄のインターナショナルスクールの多くは、「面接」と「筆記試験」を実施して入学者の審査をしています。
審査項目に英語でのコミュニケーション能力が含まれるかは、学校によってさまざまです。
その他、グループワークで子供の行動や言動を観察・評価する学校もあります。
一方で、入学審査は行わず、レベル判定テストや面談のみを実施する学校もあるため、子供の学力や英語力を鑑みて、どの学校が合っているのかを検討すると良いでしょう。
沖縄のインターナショナルを卒業すると学歴はどうなる?
沖縄に限らず、各都道府県のインターナショナルスクールは、専門学校と同じ「各種学校」に分類されます。
各種学校では、「一条校」に分類される公立校および一般的な私立校とは異なり、小学校~高校の卒業資格を得られません。
履歴書には学歴として「インターナショナルスクール 卒業」と記載できるものの、正確には小学校~高校を卒業したことにはならないことを覚えておきましょう。
なお、小学校および中学校の卒業資格がないことは義務教育課程を修了していないことを意味するため、保護者の就学義務が果たされないことになります。
法的違反となる恐れがあるため、お子さんをインターナショナルスクールに通わせたい場合は、各自治体に相談しておくことをおすすめします。
インターナショナルスクール卒業後の進路【中学・高校の場合】
卒業資格がないと困るのが、インターナショナルスクールから一条校への進学が原則不可能となってしまうことです。
例えば、インターナショナルスクールの初等部を卒業後に公立の中学校へ進学することは、小学校の卒業資格がないことから法律的に認められていません。
そこで、インターナショナルスクールから一条校に進学する人の多くは、次の方法を取っています。
・インターナショナルスクール卒業者を受け入れている私立校を選ぶ
・進学直前に一条校に編入する
(一条校の高校に進学する場合)中学卒業認定試験を受ける
インターナショナルスクールと公立校の両方に籍を置く、いわゆる「ダブルスクール」が可能かどうかは、各自治体や学校によって異なります。
そのため、インターナショナルスクールに通う前に確認しておきましょう。
インターナショナルスクール卒業後の進路【国内の大学の場合】
国内の大学に進学する際にも、高校の卒業資格は必要です。
インターナショナルスクールから国内の大学への進学を希望する場合、高校卒業認定試験を受ける以外に次の方法を取ると良いでしょう。
・国際的な評価団体(WASC・CIS・ACSI・NEASC)の認定を受けたインターナショナルスクールを選ぶ
・海外の大学入学資格(国際バカロレア・アビトゥア・(フランス)バカロレア・GCEのAレベル)が取得できるインターナショナルスクールを選ぶ
残念ながら、「外国の高校相当として指定されたインターナショナルスクール」に沖縄の学校は含まれていません。
よって、大学進学を見据えるのであれば、上記の認定を受けている、あるいは国際バカロレアなどのプログラムが実施されているかどうかが学校選びの重要なポイントになります。
アメリカ軍の基地内の学校には通える?
アメリカ軍基地内にあるアメリカンスクールは、基本的にアメリカ軍従事者の家族が通う学校ですが、空きがある場合に限り授業料を支払うことで、日本国籍で軍にも従事していない保護者の子供も通学できることになっています。
ただし、入学者はアメリカ国防総省によって優先順位が付けられており、両親とも日本人の子供の優先順位はもっとも下です。
また、日本人が通う場合の学費は年間約26,000ドル~29,000ドルで、日本円に換算すると約390万円~430万円にも上ります(参照:OCONUS Tuition Rate Memorandum SY 2023-2024|DoDEA)。
入学の難易度や学費の高さを考えると、基地外のインターナショナルスクールを選んだ方が良いといえます。
沖縄のおすすめインターナショナルスクール9校 まとめ
沖縄にあるおすすめのインターナショナルスクール9校を紹介してきました。
インターナショナルスクールでは、英語はもちろんさまざまな社会スキルの育成が期待できます。
きっとグローバル社会で活躍できる人材へと成長していけるでしょう。
ただし、同じ沖縄県内のインターナショナルスクールでも、それぞれ異なる特色があります。
学校を選ぶ際は、それぞれの特徴を比べながら「我が子にはどの学校が合っているのか」をよく検討してみてくださいね。